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悪性黒色腫


Melanoma

はじめに

このページをご覧いただいているのは、悪性黒色腫(メラノーマ)と診断され、現在、ガン治療を受けられている患者様、そのご家族、あるいは知人の方だと思われます。
悪性黒色腫(メラノーマ)のガン治療は、標準治療である手術、抗ガン剤が中心になりますが、最近では新しい治療法や治療薬、さらにそれらを組み合わせた併用療法が次々と実施されるようになってきています。
多くの患者様が、手術、抗ガン剤などの標準治療で悪性黒色腫(メラノーマ)を克服されていますが、一方、標準治療だけでは太刀打ちできない、たちの悪い悪性黒色腫(メラノーマ)が多いこともまた事実です。

悪性黒色腫とガン樹状細胞療法

花園クリニックでは、標準治療に最新世代のガン免疫療法を加えることにより、標準治療だけでは困難な悪性黒色腫(メラノーマ)の克服を目指しています。
ガン免疫療法には、第一世代のBRM療法、第二世代のサイトカイン療法、細胞を治療に利用した第三世代のガン免疫療法(NK細胞療法や活性化リンパ球療法などの非特異的免疫細胞療法)、そして第四世代のガン免疫療法であるガン標的免疫療法(ガン樹状細胞療法をはじめとする特異的免疫療法など)があります。
このようにさまざまなガン免疫療法が存在しますが、悪性黒色腫(メラノーマ)に対しては、最新世代のガン免疫療法であるガン樹状細胞療法が有効であることが、国内外の研究で明らかになっています。
当クリニックでは、日本ではじめて自分のガン組織を利用した悪性黒色腫(メラノーマ)に対する樹状細胞療法の臨床研究が行われた国立大学の治療技術ノウハウを導入し、それをさらに改良して国内で最先端のガン樹状細胞療法を提供できる体制を整えております。

効果を示すガン樹状細胞療法

東京大学医科学研究所で行われた悪性黒色腫(メラノーマ)に対するガン樹状細胞療法の臨床研究では、皮膚、肝臓、腎臓、肺、脳などの全身に転移を認め、手術、抗ガン剤でまったく手に負えなくなった患者様を対象に行われたにもかかわらず、3割にガンの縮小や長期にわたって進行が止まった症例が認められています。もちろん、自分の免疫細胞を用いた治療なので副作用もほとんど無く、この治療によって日常生活に支障をきたすことはありませんでした。

ガン樹状細胞療法の特徴は三つあります

  • 1、上記のような効果があるにもかかわらず副作用がほとんどない

  • 2、手術・放射線治療のように局所だけに抗ガン効果を示すだけでなく、全身に飛び散ったガンに対して効果を示すことができる

  • 3、患者様のガンの特徴(顔つき)を体の中の免疫細胞に記憶させ、再発したときも監視・防御させ続ける事ができる(ワクチン効果といいます)

標準治療の選択肢がなくなってしまった患者様、または標準治療を希望しない患者様だけでなく、標準治療に加えて(標準治療と併用することにより)、より多様なガン治療を希望される患者様にとって、ガン樹状細胞療法は、非常に魅力的なガン治療選択肢になるといえます。

骨肉腫に対するガン治療

花園クリニックでは、最新のガン免疫療法、ガン休眠療法、局所のガン治療を併用した独自のガン治療プログラムを提供しております。

早期の悪性黒色腫(メラノーマ)

・標準悪性黒色腫治療+(「ガン樹状細胞療法」)

進行期の悪性黒色腫(メラノーマ)

・標準悪性黒色腫治療+(「ガン樹状細胞療法」+ガン休眠療法)br> ・標準悪性黒色腫治療による選択肢がなくなった場合  ガン樹状細胞療法+ガン休眠療法+局所のガン治療でガンを縮小させ、ガン樹状細胞療法とガン休眠療法で、体内に飛び散ったガン細胞をたたきます。

花園クリニックのガン治療をお知りになりたい方は、紹介状と医療情報(血液検査、画像検査)を持参の上、当クリニックの医療相談にお越しいただければ、より詳細な情報が得られると思いますので、是非ご相談下さい。

海外の最先端ガン治療動向

海外では、日本では使用できない新しい抗癌剤も数多く利用することが可能です。花園クリニックでは、世界で最も新しい癌治療の情報が発表されるといわれる、アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)をはじめとして、最新の癌治療情報を収集しています。
未承認薬についてお知りになりたい患者様またはご家族の方もお気兼ねなく当クリニックにご相談ください。

悪性黒色腫(メラノーマ)のガン治療情報

・テモゾロマイド(商品名:テモダールTemodar)
 +ネクサバール(商品名:ソラフェニブSorafenib)
 (ASCO 2006-8009 armB希望)
・分子標的治療薬 M200 (商品名:volociximab)とDTIC(ダカルバジンdacarbazine)は転移性のメラノーマ治療において忍容性良好
 (ASCO年次会議、http://patient.cancerconsultants.com/news.aspx?id=37187)
・高リスクの皮膚メラノーマに対するDTIC(ダカルバジンdacarbazine)と低用量インターフェロンは、補助療法後の長期的な生存利益を確認
 (2005 ASCO Annual Meeting Abstract # 7516)
・転移性のメラノーマに対するテモゾロマイド(商品名:テモダールTemodar)
 +ペギル化インターフェロン α+b2 (cancer)
・サイマルファシンthymalfasin (商品名:Zadaxin)を悪性メラノーマ
 (ステージ 2b からステージ 4)治療用としてオーファンドラッグに認定
 (Medscape Hematology-Oncology Headlines)
・転移性のメラノーマに対し、抗ガン剤(テモダール、シスプラチン、ビンブラスチン)と免疫療法剤(インターロイキン2、インターフェロンα)の併用が有効
 (Melanoma Research. 2006;16:59-64.)

日本の最新の標準治療

現在日本では、ガンセンターや大学病院等において、悪性黒色腫(メラノーマ)の新しい標準治療が行われています。治療は、基本的に病期(病気の進み具合)に合った治療方針があります。従来の治療経験や研究データから推奨された治療法が確立されてきて、それを標準治療としています。

0~1期

この段階で発見できれば、外科手術だけでほとんどの悪性黒色腫(メラノーマ)を完治させることができます。0期とはガンがまだ表皮内にとどまり、真皮にまで浸潤していない状態です。ほくろと間違えることがあるので要注意です。この段階であれば、ガンの病巣から5ミリ周囲に安全領域(フリーマージン)をとって、ガンを切除します。
1期、つまり厚みが2ミリまでで、リンパ節転移も潰瘍もなければ周囲に1センチ(場合によっては2センチ)の安全領域をとって、ガンの病巣を摘出します。リンパ節郭清は基本的必要なく、治療はこれで終了です。

2期

ガンの厚みは1~4ミリまでで、リンパ節転移はなし。潰瘍がある場合とない場合が含まれます。この段階になると、ガンは2~3センチの安全領域をとって切除することになります。この際、センチネルリンパ節生検を行い、リンパ節の郭清が必要かどうかを判断します。その上で一般的には、術後の補助療法を行われることが多くなります。
中心は、DAVFeron療法です。これは、ダカルバジン、オンコビン(一般名ビンクリスチン)、ニドラン(一般名ニムスチン)の三剤併用療法にインターフェロンβを手術部位に皮内注射する方法です。日本独特のガン治療法で、通常は月に一度くらいの割合で、2~3回から、5~6回繰り返します。術後補助療法終了後、維持療法としてインターフェロンβを月に1回ずつ、2~3年繰り返し投与することが多いようです。

3期

大きさに関わりなく、リンパ節転移がある場合は、原発巣を3センチの安全領域をとって手術で摘出し、リンパ節郭清を実施。術後補助療法を行うことになります。この場合も、補助療法は2期と同じようにDAVFeron療法を5~6回行います。

4期

これといった決定打はなく、さまざまなガン治療法を試行錯誤中です。既に遠隔転移などがある場合には、抗ガン剤を検討することになります。しかし悪性黒色腫(メラノーマ)は抗ガン剤が効きにくく、生命予後を有意に延長させる化学療法は存在していません。現状では、ダカルバジンが標準薬といわれていますが、奏功率(癌が50パーセント以上縮小した人の割合)は20パーセント。癌が全て消えた人はほとんど0という結果です。他複数の抗ガン剤を併用することで奏功率は上がりますが、延命効果はなく、有害反応、つまり副作用が増強するだけというデータがでています。

最後に

上記のように、さまざまなガン治療の情報を知っているかいないかで、患者様の生活の質(QOL)も異なってくると考えられます。花園クリニックは、患者様とそのご家族が必要な情報を素早く的確に集め、納得のいくガン治療ができるようサポートしていきます。