大腸がん
Colorectal-c
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大腸がん
Colorectal-c
このページをご覧いただいているのは、大腸ガンと診断され、現在、ガン治療を受けられている患者様、そのご家族、あるいは知人の方だと思われます。
大腸ガンのガン治療は、一般的に手術、抗ガン剤、放射線療法の三大療法が中心になりますが、最近では標準治療以外の新しいガン治療法やガン治療薬、さらにそれらを組み合わせた併用療法も次々と実施されるようになってきています。
多くの患者様が、手術、抗ガン剤などの標準治療で大腸ガンを克服されていますが、一方、標準治療だけでは太刀打ちできない、たちの悪い大腸ガンが多いこともまた事実です。
花園クリニックでは、標準治療に最新世代のガン免疫療法を加えることにより、標準治療だけでは困難な大腸ガンの克服を目指しています。
ガン免疫療法には、第一世代のBRM療法、第二世代のサイトカイン療法、細胞を治療に利用した第三世代のガン免疫療法(NK細胞療法や活性化リンパ球療法などの非特異的免疫細胞療法)、そして第四世代のガン免疫療法であるガン標的免疫療法(ガン樹状細胞療法をはじめとする特異的免疫療法など)があります。
このようにさまざまなガン免疫療法が存在しますが、2006年のアメリカ臨床腫瘍学会(ASCO)で公表されたT. Nesselhut等が行った転移性の結腸ガン(大腸ガン)に対するガン樹状細胞療法の臨床研究では、23%がガンに対して反応を示し、平均生存期間が23ヶ月(16-63ヶ月:反応群、1-23ヶ月:無反応群)と、第四世代のガン免疫療法といわれるガン樹状細胞療法によって転移性の進行結腸ガン(大腸ガン)の生存期間を延長することを示すデータが出ています。
(Journal of Clinical Oncology, 2006 ASCO Annual Meeting Proceedings Part I. Vol 24, No. 18S)
当クリニックにおいては、日本ではじめて自分のガン組織を利用したガン樹状細胞療法が行われた国立大学研究所の治療技術ノウハウを導入し、それをさらに改良して、国内で最先端のガン樹状細胞療法を提供できる体制を整えております。
同研究所で行われた悪性黒色腫(メラノーマ)、甲状腺ガンに対するガン樹状細胞療法の臨床研究では、皮膚、肝臓、腎臓、肺、脳などの全身に転移を認め、手術、抗ガン剤でまったく手に負えなくなった患者様を対象に行われたにもかかわらず、約3割にガンの縮小や長期にわたって進行が止まった症例を認めています。また、上記にお示しした結腸癌(大腸癌/直腸癌)に対するガン樹状細胞療法(自己のガン組織を用いた樹状細胞療法)の臨床研究では、樹状細胞の培養条件を改良することによって、手術や抗ガン剤治療、放射線治療といった標準治療がまったく無効であった大腸ガンの肝転移を完全に退縮することに成功しています。 花園クリニックでは、上記の樹状細胞の培養技術と同等もしくはそれ以上の培養技術を確立しています。
標準治療の選択肢がなくなってしまった患者様、または標準治療を希望しない患者様だけでなく、標準治療に加えて(標準治療と併用することにより)、より多様なガン治療を希望される患者様にとって、ガン樹状細胞療法は、非常に魅力的なガン治療選択肢になるといえます。
花園クリニックでは、最新のガン免疫療法、ガン休眠療法、局所のガン治療を併用した独自のガン治療プログラムを提供しております。
・標準大腸癌/直腸癌治療+(「癌標的免疫療法(癌樹状細胞療法)」)
・標準大腸癌/直腸癌治療+(「癌標的免疫療法(癌樹状細胞療法)」+癌休眠療法)
・標準大腸癌/直腸癌治療による選択肢がなくなった場合、癌標的免疫療法(癌樹状細胞療法)+癌休眠療法+局所の癌治療と局所のガン治療でガンを縮小させ、ガン樹状細胞療法とガン休眠療法で、体内に飛び散ったガン細胞をたたきます。
花園クリニックのガン治療をお知りになりたい方は、紹介状と医療情報(血液検査、画像検査)を持参の上、当クリニックの医療相談にお越しいただければ、より詳細な情報が得られると思いますので、是非ご相談下さい。
海外では、日本では使用できない新しい抗癌剤も数多く利用することが可能です。花園クリニックでは、世界で最も新しい癌治療の情報が発表されるといわれる、アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)をはじめとして、最新の癌治療情報を収集しています。
未承認薬についてお知りになりたい患者様またはご家族の方もお気兼ねなく当クリニックにご相談ください。
カペシタビンCapecitabine(商品名:ゼローダXeloda)大腸癌術後化学療法にFDA承認
2005年6月15日FDAはデュークスCの大腸癌/直腸癌の術後療法にカペシタビン(ゼローダ)を承認した。これまでの術後標準治療である静注fluoropyrimidine療法(5FU(フルオロウラシル)/LV(ロイコボリン、商品名アイソボリン)と比較し、新たなfluoropyrimidineの経口薬カペシタビン(ゼローダ)が承認されたことによって、患者の利便性が大幅に改善され、医療費の削減にも貢献する。中枢となるX-ACT臨床試験によると、双方ともに延命効果は証明されていないが、カペシタビン(ゼローダ)は5FU(フルオロウラシル)/LV(ロイコボリン、アイソボリン)に劣らない無病生存期間を達成した。これまでの5-FU(フルオロウラシル)/LV(ロイコボリン、アイソボリン)では1コース24週にわたる治療に30日の通院(*日本では入院)が必要であったのに対し、カペシタビン(ゼローダ)は8日間の通院で可能になる。
(N Engl J Med. 2005 Jun 30;352(26):2696-704. )
CPT-11(イリノテカン、商品名カンプト、トポテシン)抵抗性大腸癌(結腸癌/直腸癌)におけるCPT-11(イリノテカン)/cetuximab(セツキシマブ、商品名アービタックス/エルビタックス)/bevacizumab(ベバシツマブ、商品名アバスチンAvastin)療法とcetuximab(アービタックス)/bevacizumab(アバスチンAvastin)療法の無作為化第II相試験
上皮増殖因子受容体(EGFR)に対するモノクローナル抗体であるセツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)は、CPT-11(イリノテカン、商品名カンプト、トポテシン)抵抗性大腸癌(結腸癌/直腸癌)に対し、単剤あるいはCPT-11(イリノテカン)との併用による有効性が認められている。一方、血管内皮増殖因子(VEGF)に対するモノクローナル抗体であるアバスチンは、転移性大腸癌(結腸癌/直腸癌)に対する1st-lineとして、IFLとの併用により、奏効率、progression free survival(PFS)、生存期間を改善する。そこでSaltz氏らは、CPT-11抵抗性の大腸癌(結腸癌/直腸癌)に対し、標的の異なるこれら2つの分子標的治療薬の同時併用を検討するため、CPT-11(イリノテカン)/セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)/アバスチン(CBI群)とセツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)/アバスチン(CB群)の無作為化第II相試験を実施した。相乗的な増強は認めず、セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)療法およびCPT-11(イリノテカン)/セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)療法にアバスチンを加えることで有効性が向上する可能性が示唆された。対象は、転移性大腸癌(結腸癌/直腸癌)で、CPT-11(イリノテカン)あるいはCPT-11(イリノテカン)を含むレジメンで腫瘍の増大を認め、PS(ECOG)0~1、主要臓器機能が正常で、抗EGFRあるいは抗VEGF療法未治療の症例とし、前化学療法のレジメン数、EGFRの発現は問わないこととした。
投与方法は、CBI群:セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)は、400mg/m2投与後、250mg/m2をweeklyに投与し、アバスチンは5mg/kgをbiweeklyに投与した。CPT-11(イリノテカン)は登録前の最終のレジメンと同じ投与量およびスケジュールとした。CB群:セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)は、400mg/m2投与後、250mg/m2をweeklyに投与し、アバスチンは5mg/kgをbiweeklyに投与した。なお、第1週目は、セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)あるいはCPT-11(イリノテカン)/セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)を第1日に、アバスチンを第2日に投与し、患者は少なくとも2週に1度来院して6週ごとにCTあるいはMRI検査を受けた。登録例81例(CBI群:41例、CB群:40例)の患者背景は、年齢中央値(CBI群:64歳、CB群:56歳、p=0.01)を除き、両群間に差を認めなかった。前治療にてオキサリプラチン(エルプラット)を投与された症例は、CBI群85%、CB群90%であった。
モノクローナル抗体関連の有害事象は、Grade 3の皮疹がCBI群7例(17%)、CB群8例(20%)、Grade 2の皮疹がそれぞれ25例(60%)、26例(65%)、Grade 3のparonychial crackingがそれぞれ2例(5%)、Grade 3の頭痛がCB群にのみ2例(5%)認められた。また、CPT-11関連の有害事象は、CBI群においてGrade 3以上の好中球減少が9例(22%)、下痢が10例(24%)、Grade 2の下痢が12例(29%)、Grade 3の倦怠感が4例(10%)、Grade 2の倦怠感が13例(32%)、Grade 3の悪心が1例(2%)にみられた。
抗腫瘍効果は、CBI群がPR 15例で奏効率37%(95%CI:22~53%)、TTP(中央値)7.9カ月(1~16カ月)であり、CB群ではPR 8例で奏効率は20%(95%CI: 9~36%)、TTP(中央値)5.6カ月(1~12カ月)であった。また、historical controlとの比較を行ったところ、CBI群はCPT-11(イリノテカン)/セツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)に比べ奏効率、TTPともに有意に優れ、CB群はセツキシマブ(アービタックス/エルビタックス)単剤に比べ奏効率、TTPともに有意に優れていた。 (ASCO2005 # 3508)
FDAがAmgen社の結腸ガン治療薬ベクチビックスVectibix(パニツムマブ)を承認
米国食品医薬品局(FDA)は本日、標準的な抗癌剤治療実施後に転移(他臓器へ癌が進展)した結腸直腸癌患者の治療薬として、ベクチビックスVectibix (パニツムマブpanitumumab)を承認した。ベクチビックスVectibix(パニツムバブ)は一部の癌細胞表面にみられる上皮成長因子受容体(EGFR)と呼ばれるタンパク質に結合するモノクロナール抗体であり、腫瘍増大を遅らせる効果ならびに、一部の症例では腫瘍サイズを縮小させる効果がみられたことから迅速に承認された。 米国において、2006年に新たに大腸癌(結腸癌/直腸癌)と診断される癌患者は15万人、大腸癌(結腸癌/直腸癌)による死亡は5万5千人にのぼると推定されている。全結腸癌直腸癌の約70%はEGFR陽性である。
「結腸癌直腸癌は米国で3番目に多い癌であり、癌死の原因の第三位である」と、FDAの医薬品評価・研究センター所長Dr. Steven Galson氏は述べる。「本薬剤の承認により、生命にかかわる疾患の進行期にある癌患者の治療選択肢が1つ増える」。
FDAは、フッ化ピリミジン、オキサリプラチン(エルプラット)、イリノテカン(CPT-11)といった抗癌剤で治療後の転移性結腸癌直腸癌患者463例に対して行ったランダム化比較臨床試験の結果に基づき、ベクチビックスVectibix(パニツムバブ)を承認した。
増悪あるいは死亡までの期間は、ベクチビックスVertibix(パニツムバブ)投与を受けた癌患者が平均96日であったのに対し、癌治療せずに最良と思われる標準的支持的ケアを受けた癌患者では60日であった。さらにベクチビックスVectibix(パニツムバブ)投与例の8%に腫瘍縮小効果がみられ、一部の癌患者では治療前の腫瘍サイズよりも50%以上縮小していた。両試験群の全生存期間に差はみられなかった。
迅速承認プログラムの下では、深刻かつ生命にかかわる疾患の癌治療薬は、その抗癌剤に有望な効果がみとめられた場合、開発過程で早く利用可能にすることができる。承認の一環として、ベクチビックスVectibix(パニツムバブ)の製造会社は、これまでに殆ど化学療法を行っていない癌患者を対象に,この薬剤が生存期間を延長するかどうかを明らかにするための市販後臨床試験を行うことを約束した。
複数のベクチビックスVectibix(パニツムバブ)研究においてみられた重篤な有害事象は、肺繊維症、感染を伴う重度の皮膚発疹、インフュージョン反応、腹痛、悪心、嘔吐、便秘であった。頻繁にみられた薬害関連有害事象は発疹、疲労感、腹痛、悪心、下痢であった。
ベクチビックスVectibix(パニツムバブ)はカリフォルニア州Thousand OaksのAmgen社が製造。
抗EGFR抗体ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)の国内フェーズ1結果発表、大腸ガンに有効
上皮細胞成長因子受容体(EGFR)を標的とした完全ヒトモノクローナル抗体製剤ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)のわが国におけるフェーズ1臨床試験で、有望な結果が得られたことが、2006年日本癌治療学会の国立ガンセンター中央病院消化器内科山田康秀の発表で明らかとなった。
ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)はアムジェンが開発を行っている製品である。わが国では現在、5FU(フルオロウラシル)、LV(ロイコボリン)、CPT-11(イリノテカン)、オキサリプラチン(エルプラット)による治療(FOLFOX/FOLFILI)がうまくいかなかったEGFR陽性の大腸癌患者を対象に、単独投与によるフェーズ2試験が行われている。9月末に転移性大腸癌を対象に米国で承認されており、商品名は「ベクチピックスVectibix」である。
フェーズ1臨床試験は固形癌患者を対象に、用法・用量が異なる3つのコホートで順次行われた。コホート1はABX-EGF(パニツマブpanitumumab)を毎週体重1kg当たり2.5mg投与し、コホート2は2週間置きに体重1kg当たり6.0mg投与、コホート3は3週間置きに体重1kg当たり9.0mgを投与した。各コホートには6例ずつ登録された。コホート1の初回投与後4週目に用量制限毒性(DLT)とその他の安全性評価を行って、コホート2に進んだ。同様にコホート2の初回投与後4週目にDLTとその他の安全性評価を行って、コホート3に進んだ。コホート3は初回投与後3週目にDLTとその他の安全性評価を行った。いずれのコホートも病勢の進行が認められるか、ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)に対して忍容不能となるまで反復投与された。
フェーズ1試験の対象となった癌患者は標準的治療に不応または標準的な治療がない進行性固形癌患者。EGFRの発現の有無は調べられていない。18例中大腸癌が13例を占め、頭頸部癌が例人、胃癌、卵巣癌、食道癌が各1例だった。
試験の結果、DLTの評価対象となった17例でDLTを発現した症例はなかった。ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)と関連がある有害事象は18例報告されたが、多くは皮膚関連のものだった。ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)投与に伴う注入反応は見られなかった。また、抗ABX-EGF(パニツマブpanitumumab)抗体値の上昇はなく、中和抗体の発現もなかった。
(日本癌治療学会2006 国立ガンセンター中央病院消化器内科山田康秀)
上記のように、さまざまなガン治療の情報を知っているかいないかで、患者様の生活の質(QOL)も異なってくると考えられます。花園クリニックは、患者様とそのご家族が必要な情報を素早く的確に集め、納得のいくガン治療ができるようサポートしていきます。