乳がん
Breast-c
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乳がん
Breast-c
このページをご覧いただいているのは、乳がんと診断され、現在、がん治療を受けられている患者様、そのご家族、あるいは知人の方だと思われます。
乳がんのがん治療は、一般的に手術、抗がん剤、ホルモン療法、放射線療法が中心になりますが、最近では新しいがん治療法として注目されているがん免疫療法(がん樹状細胞療法)や新規抗がん治療薬、さらにそれらを組み合わせた併用療法が次々と実施されるようになってきています。
多くの患者様が、手術、抗がん剤、ホルモン治療、放射線治療などの標準治療で乳がんを克服されていますが、一方、標準治療だけでは太刀打ちできない、たちの悪い乳がんが多いこともまた事実です。
花園クリニックでは、標準治療に最新世代のがん免疫療法を加えることにより、標準治療だけでは困難な乳がんの克服を目指しています。 がん免疫療法には、第一世代のBRM療法、第二世代のサイトカイン療法、細胞を治療に利用した第三世代のがん免疫療法(NK細胞療法や活性化リンパ球療法などの非特異的免疫細胞療法)、そして第四世代のがん免疫療法であるがん標的免疫療法(がん樹状細胞療法をはじめとする特異的免疫療法など)があります。
このようにさまざまながん免疫療法が存在しますが、乳がんに対しては、最新世代のがん免疫療法であるがん樹状細胞療法が臨床的に有益であることが、国内外のがん治療研究(アメリカのHarvard Medical School、Dana-Farber Cancer Institute、University of North Carolina、Duke University 、ドイツのUniversity of Tubingen 、University of Berlin 、デンマークのUniversity of Copenhagenなど)で明らかになっています。
当クリニックでは、日本ではじめて自分のがん組織を利用したがん樹状細胞療法の臨床研究が行われた国立大学研究所の治療技術ノウハウを導入し、それをさらに改良して、国内で最先端のがん樹状細胞療法を提供できる体制を整えております。
同研究所で行われた悪性黒色腫(メラノーマ)、甲状腺がんに対するがん樹状細胞療法の臨床研究では、皮膚、肝臓、腎臓、肺、脳などの全身に転移を認め、手術、抗がん剤でまったく手に負えなくなった患者様を対象に行われたにもかかわらず、約3割にがんの縮小や長期にわたって進行が止まった症例を認めています。
また、九州大学や大阪医科大学で行われた自己のがん組織を利用したがん樹状細胞療法では、進行期における乳がんの進行の停止が認められています。
(Katano M, Combination therapy with tumor cell-pulsed dendritic cells and activated lymphocytes for patients with disseminated carcinomas. Anticancer Res. 2005, 25(6A): 3771-6.他)
標準治療の選択肢がなくなってしまった患者様、または標準治療を希望しない患者様だけでなく、標準治療に加えて(標準治療と併用することにより)、より多様なガン治療を希望される患者様にとって、ガン樹状細胞療法は、非常に魅力的なガン治療選択肢になるといえます。
花園クリニックでは、最新のガン免疫療法、ガン休眠療法、局所のガン治療を併用した独自のガン治療プログラムを提供しております。
・標準乳癌治療+(「癌標的免疫療法(癌樹状細胞療法)」)
・標準乳癌治療+(「癌標的免疫療法(癌樹状細胞療法)」+癌休眠療法)
・標準乳癌治療による手段がなくなった場合、癌標的免疫療法(癌樹状細胞療法)+癌休眠療法+局所の癌治療と、局所のがん治療でがんを縮小させ、がん標的免疫療法(がん樹状細胞療法)とがん休眠療法で、体内に飛び散ったがん細胞をたたきます。
花園クリニックのガン治療をお知りになりたい方は、紹介状と医療情報(血液検査、画像検査)を持参の上、当クリニックの医療相談にお越しいただければ、より詳細な情報が得られると思いますので、是非ご相談下さい。
海外では、日本では使用できない新しい抗癌剤も数多く利用することが可能です。花園クリニックでは、世界で最も新しい癌治療の情報が発表されるといわれる、アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)をはじめとして、最新の癌治療情報を収集しています。
未承認薬についてお知りになりたい患者様またはご家族の方もお気兼ねなく当クリニックにご相談ください。
HER2+の転移性乳癌に対するトラスツズマブ(ハーセプチン)+ビノレルビン(ナベルビン)またはタキサンの抗癌剤(タキソールorタキソテール)治療
250人のステージⅣでHER2陽性(IHC3+またはFISH3+)の乳癌患者に対して試験が行われた。トラスツズマブ(商品名:ハーセプチンHerceptin)+ビノレルビン(商品名:ナベルビンNavelbine)の乳癌患者グループA、トラスツズマブ(ハーセプチン)+タキサン(パクリタキセル「商品名:タキソールTaxol」orドセタキセル「商品名:タキソテールTaxotere」の乳癌患者グループBが1:1となるように分けられた。
・ハーセプチン(4 mg/kg 負荷量, 2 mg/kg 週)
・ナベルビン(25 mg/m2)
・タキサン(隔週)(タキソール80 mg/m2 or タキソテール 35 mg/m2)
試験の結果、乳癌患者Aグループ(41人)、乳癌患者グループB(40人)で評価された。反応率はA=51%、B=40%であった。
トラスツズマブ(ハーセプチン)+ビノレルビン(ナベルビン)またはタキサン(タキソールorタキソテール)の抗癌剤治療はHER2陽性の転移性乳癌に対して同等の反応性を示した。
(2006年 TRAVIOTA試験)
タモキシフェン(ノルバデックス)後エキセメスタン(アロマシン)によって乳がんの再発が減少、生存期間を延長する
2006年アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)の研究発表によると、 数年間タモキシフェン(商品名:ノルバデックスNolvadex)投与後エキセメスタン(商品名:アロマシンAromasin)に転向した閉経後乳癌患者における大規模多国間第Ⅲ相臨床試験の追跡データによると、タモキシフェン(ノルバデックス)投与を続けた乳癌患者に比べて病気の進行の遅延と生存の優位性が確認された。
中央値4.8年間の追跡調査後、エキセメスタン(アロマシン)へ変更した乳癌患者は、タモキシフェン(ノルバデックス)の服用を継続した乳癌患者よりも、死亡リスクが15%低くなった。また、乳癌の再発や乳癌以外の疾患による死亡のリスクも24%低くなった。
また、エキセメスタン(アロマシン)群では対側乳房の発癌リスクが44%低くなり、乳癌が他の臓器へ進展するリスクも17%減少した。これらの知見はすべて統計的に有意であった。
タモキシフェン(ノルバデックス)を継続服用した乳癌患者はエキセメスタン(アロマシン)へ変更した乳癌患者よりも、血栓、子宮癌、子宮ポリープ、膣出血、および筋痙攣の発症率が高くなると考えられた。エキセメスタン(アロマシン)群の乳癌患者は、骨折が若干多くみられた。心臓発作、胸痛、および脳卒中の発生率は、両群でほぼ同じであった。
(Exemestane Following Tamoxifen Reduces Breast Cancer Recurrences and Prolongs Survival 2006/06/04)
ラパチニブ(タイカーブ)とカペシタビン(ゼローダ)の併用はHer2陽性乳癌の進行を遅らせる 2006年アメリカ臨床腫瘍学会(ASCO:American Society of Clinical Oncology)会議で発表された研究によると、カペシタビン(商品名:ゼローダXeroda)と試験段階の新しい抗癌剤(分子標的治療)ラパチニブ(商品名:タイカーブTykerb)の併用は、トラスツズマブ(ハーセプチン)治療後進行した進行乳癌患者において、カペシタビン(ゼローダ)単独に比べてほぼ2倍の期間乳癌の進行を遅らせた。
試験が中止された時点で、392人の乳癌患者中、321人のデータが解析可能であった。ラパチニブ(タイカーブ)とカペシタビン(ゼローダ)で治療された乳癌患者(161人)における、進行までの期間の中央値8.5ヵ月と比較し、カペシタビン(ゼローダ)単独で治療された乳癌患者(160人)の進行までの期間の中央値は4.5ヵ月で、統計学的に有意な所見であった。
ラパチニブ(タイカーブ)投与を受けた乳癌患者では、脳への再発はより低頻度であった。 ラパチニブ(タイカーブ)で治療された乳癌患者は軽度から中度の下痢、および手と足の圧痛と知覚過敏に特徴付けられる「手足症候群」をやや多く発症した。他の副作用に関しては、2つのグループで類似していた。
トラスツズマブ(ゼローダ)の投与を受けた乳癌患者の一部は心臓疾患を発症した(HER2は、通常の心筋や筋細胞でも作られる。)
したがって、ラパチニブ(タイカーブ)投与を受けた全ての乳癌患者は心臓の異常を詳しくモニターされた。ラパチニブ(タイカーブ)の161人の乳癌患者のうちの4人は、軽度の心臓疾患を発症したが、治療の中断により消失した。心臓疾患によって、試験を中止された乳癌患者はいなかった。
(Lapatinib (TykerbR) Plus Capecitabine Delays Progression of HER2-Positive Breast Cancer 2006/06/03)
レトロゾール(フェマーラ)は早期乳がんにタモキシフェン(ノルバデックス)より有効
早期ステージ、ホルモン応答性乳癌で外科治療を受けた閉経後乳癌患者の大規模多国間試験で、レトロゾール (商品名:フェマーラFemara)は乳癌の再発-特に遠隔転移-の予防に、一般的に処方されているタモキシフェン(商品名:ノルバデックスNolvadex)より有効であった。
追跡期間中央値がちょうど2年過ぎたところで、レトロゾール(フェマーラ)群における乳癌患者では、再発が19パーセント低い傾向にあった。原発癌から離れた部位に発現する癌(遠隔転移癌)に対する予防とした場合、レトロゾール(フェマーラ)群の乳癌患者では、遠隔転移が27パーセント低い傾向にあり、優位性はさらに顕著であった。
試験において、何人かの乳癌患者は術後に抗癌剤治療を受けた。これらの乳癌患者のうち、レトロゾール(フェマーラ)群では、タモキシフェン(ノルバデックス)群より乳癌の再発が30パーセント低い傾向にあった。癌がリンパ節に拡がった乳癌患者のうち、レトロゾール(フェマーラ)群ではタモキシフェン(ノルバデックス)群より乳癌の再発が生じることが29パーセント低い傾向にあった。
研究者らはまた、何人の乳癌患者がその試験に登録した5年後に疾患なく生存しているかの予測を示すためにデータを分析した。そして、これはレトロゾール(フェマーラ)群では84パーセントに該当し、タモキシフェン(ノルバデックス)群では81.4パーセント該当するであろうと結論づけた。2年間の記録で、全生存率においてレトロゾール(フェマーラ)群とタモキシフェン(ノルバデックス)群の間で差異はなかった。
その他の臨床試験におけるのと同様に、関節痛や骨折等の副作用がレトロゾール(フェマーラ)を投与された乳癌患者でより一般的に報告され、レトロゾール(フェマーラ)を投与された乳癌患者では、心臓発作やその他の心血管系障害が生じることがより高い傾向にあった。タモキシフェン(ノルバデックス)を投与された乳癌患者は、血液凝固、子宮内膜癌や膣出血が生じることが高い傾向にあった。
Letrozole More Effective Than Tamoxifen in Early Breast Cancer 2006/01/17)
上記のように、さまざまなガン治療の情報を知っているかいないかで、患者様の生活の質(QOL)も異なってくると考えられます。花園クリニックは、患者様とそのご家族が必要な情報を素早く的確に集め、納得のいくガン治療ができるようサポートしていきます。